家庭菜園で牛ふん堆肥って必要なのか?
もし必要ならどんな効果があるんだろう?
堆肥って色々あるけど、再生した土なら必要ないのかしら?
といった疑問を解決します。
家庭菜園をしていて色んな堆肥を目にします。
- 牛ふん堆肥
- バーク堆肥
- 腐葉土
といったものが手に入りやすいです。
調べてみると、牛ふん堆肥はバーク堆肥や腐葉土に比べて肥料成分が多く含むようです。
そこで、小松菜栽培で牛ふん堆肥を使ってみた結果をまとめました。
動画にもまとめているので、よかったら御覧くださいね。
と思っている方にはぜひ御覧いただきたい内容となっています^^
最初に本記事の結論を紹介すると以下の通りです。
牛ふん堆肥はプランター栽培に必要なのか?
牛ふん堆肥はプランター栽培に必要です。
家庭菜園で使った土を再利用する場合は特に必要と言えます。
牛ふん堆のメリット・デメリットをまとめると以下の通りです。
牛ふん堆肥のメリット
牛ふん堆肥は畑だけじゃなくてプランター栽培でも効果を発揮するんだ
牛ふん堆肥のメリットは先に上げた3点です。
それぞれについて詳しく紹介しますね。
土がフカフカになりやすい
牛ふん堆肥は、その名の通り牛の糞をおがくずや、バークなどと混ぜて発酵したものです。
そのため、植物性の繊維が牛ふん堆肥に多く含まれており、微生物のエサになります。
微生物が増えやすい環境を整え、微生物が分解を進めると団粒構造の土になりフカフカになります^^
団粒構造の土とは、だんご状になった土の塊が適度に混ざっている土ことで、土の中に空気や水などが通りやすく植物の生育が良くなります。
団粒構造については、『家庭菜園に最適!赤玉土の水はけ効果と使い方』をご覧ください。
土力を上げられる(連用効果がある)
実は牛ふん堆肥を施用しても利用可能な形態の窒素量が少ないんです。
乱暴な言い方をすれば、牛ふん堆肥を施用した量に比べて効果が少ない、と言えます。
このことは、岡山県の家畜ふん堆肥適正施用の手引きに記載されています。
連用すると、その年に施用された堆肥から供給される窒素に加えて、前年までに施用された堆肥からも窒素が供給されることになる。このように、牛ふん堆肥では連用を続けると地力が高まり、窒素供給量が増加するいわゆる連用効果が認められる。
岡山県家畜ふん堆肥適正施用の手引き第3章
牛ふん堆肥を施用しても効果が少ないなら、必要ないのか?
と考える方もいるかも知れません。
でも、牛ふん堆肥を使い続けると将来的に施用する肥料量を下げることができます。
先に紹介した岡山県の手引書によると、牛ふんを使い続けると
- その年施用した堆肥から提供される窒素
- 昨年まで施用された堆肥から供給される窒素
のダブルの肥料効果を期待できるそう。
牛ふん定期的に使い続けるのは、土力を上げる効果に繋がりますので使い続けたいですね^^
再生した土を使うなら土のバランスを整える事ができる
植物の成長には、3大栄養素(窒素、リン酸、カリ)以外の微量栄養素(鉄、亜鉛、マンガン、銅、モリブデンなど)が必要です。
例えば、鉄が不足すると新葉が黄化してしまいますし、亜鉛が不足すると葉が小さくなったり、変形、葉脈間に黄色斑点が生じます。
もっと詳しく知りたい方は『有機石灰の使い方!土の再利用でコスパの良いプランター栽培』の微量成分の説明をご覧ください。
微量栄養素を手軽に補給するには牛ふん堆肥が良いということね。
そうだね。
牛ふん堆肥だけでなく、鶏ふんや、豚ふん堆肥も効果的だね。
牛ふん堆肥を土に混ぜ込むだけで微量栄養素を補給できます。
ただ、鶏ふんや、豚ふん堆肥などの家畜ふん堆肥でも同様に微量栄養素を補給できます。
鶏ふんは、臭いがあって使いにくく注意が必要ですし、豚ぷん堆肥はどこでも扱っているわけではないです。
そのため、手に入れやすく使いやすい牛ふん堆肥を利用するのがおすすめです。
補足として、福島県内に流通する家畜ふん(牛ふん堆肥、鶏ふん、豚ぷん堆肥)の微量元素濃度を調査した資料によると、微量栄養素(鉄、マンガン銅、亜鉛、モリブデン)は以下の通りです。
福島県内に流通する家畜ふん堆肥中の微量元素濃度の実態(2009)
牛ふん堆肥のデメリット
牛ふん堆肥を使うデメリットもあり、先に紹介した通りです。
具体で気に各項目について説明しますね。
土にすき込んでから2周間程度は空けてから植え付けが必要
牛ふん堆肥を施用したからすぐに植え付けは難しい。
牛ふん堆肥を施用してから、2周間程度は時間を空けてから野菜の苗や、種まきをします。
この理由は、牛ふん堆肥を土に入れることで発酵がおきるため、その発酵が収まってから植え付け&種まきをします。
発酵中は熱やガスが発生するので、植物の根っこを痛めることがあるためある程度時間を置く必要があります。
劇的に効果が出るものではない
メリットで紹介したように、牛ふん堆肥を施用したからといって100%利用されません。
そのため、化成肥料のようにすぐ植物に影響を与えるものではなく、ゆっくりと効いてきます。
土力を上げる効果がある反面、すぐに効いてほしい!という即効性を求める使い方は向きません。
牛ふん堆肥を使うなら、計画的に利用する必要があるんだな。
使う牛ふん堆肥はどんなものでも良い訳では無い
残念ながら、牛ふん堆肥には色んな名前のものが販売されています。
- 完熟牛ふん堆肥
- 熟成牛ふん堆肥
- 発酵牛ふん堆肥
など様々なネーミングの牛ふん堆肥があります。
どれも1次発酵が済んでいる牛ふん堆肥と思われますが、中には発酵が未熟な牛ふん堆肥があったりします。
1次発酵が未熟だと、臭いがキツくて、使ったときの発酵温度が高いのが特徴です。
そういう牛ふん堆肥を買わないためにも、臭いがキツイ牛ふん堆肥は避けましょう。
堆肥の発酵する臭いって近隣住民にも迷惑だから避けたいわね。
牛ふん堆肥を使ってみた感想
実際に牛ふん堆肥をプランター栽培で使ってみた感想をお伝えしますね。
当時は牛ふん堆肥の使い方が分かっていなかったのもあり、小松菜を栽培してみて土の状態がとても良くなったと実感しました。
ただ、小松菜の収穫量が増えるなどのことは特にありませんでした。
このことは、牛ふん堆肥のメリットでもあった通り。
牛ふん堆肥には即効性は無く、使い続けることで土力を上げる効果が期待できるので何度も使い続ける必要があります。
何度も使い続けないといけないのが面倒かもな。
確かに何度も使い続けるから面倒といえばそうだね。
でも、明らかに土がフカフカになるから気持ちいいね。
一方で、実感したのは土の状態が良くなったこと。
土が団粒構造になっていてフカフカな土になります^^
触って分かるほどなので、これは嬉しい変化です!
フカフカの土だと根が張りやすくなるため、植物の生長しやすい環境と言えます。
また、土がフカフカになっているということは、微生物も活発に活動してくれた証拠。
微生物が分解した栄養を植物が根を通して吸収するので、微生物がいる環境はとても重要ですね。
1度使った土を再利用するには?
牛ふん堆肥のメリットを享受するためには、牛ふん堆肥を土に混ぜ続ける必要があります。
そのため、1度使った土を使って別の野菜を栽培することになります。
では、どうやって1度使った土を再利用するのでしょうか。
土を再利用する方法は、『【生ゴミが減る!】家庭菜園の残渣や生ごみはキエーロで堆肥に!』で詳しく解説しています。
簡単に説明すると、家庭菜園で必ず出る残渣を土に混ぜ込み、土の栄養とします。
このようにすると、牛ふん堆肥で土をフカフカにするだけでなく、栄養も土に還すことができ、ゴミも減らせます。
この方法を実際にやっている様子を動画にまとめています。
とても簡単な方法で、誰でもできる。
そしてゴミを減らせて、土が栄養満点の土になる。
最高の方法だと思いますので、是非試してみてくださいね。
まとめ:プランター栽培に牛ふん堆肥は必要?メリット・デメリットを解説
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回は、土力を上げる牛ふん堆肥はプランター栽培で必要かどうかをご紹介しました。
牛ふん堆肥は即効性のある肥料ではなく、土力を上げることができ、土をフカフカにする効果も期待できます。
牛ふん堆肥のメリットとデメリットをまとめると以下の通りとなります。
牛ふん堆肥を使ってみた感想として
- 土がフカフカになることを実感できた
- 小松菜の収量増加は感じられなかった
ということが分かりました。
牛ふん堆肥の特性上、使い続けることでメリットを感じることができます。
将来的には元肥の量を減らすことも期待できますので、使い続けていきたい堆肥だと思います。
それでは、なぎ(@lifenagi)でした。
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